こんにちは。
ポルトガルの城壁に囲まれた中世の街オビドスに1泊した後は、アレンテージョ地方の古都、エヴォラに向かいました。エヴォラでは3泊し、のんびり街歩きをしたり、近郊の街エストラモシュに日帰りで訪れました。
また、ちょうど年末年始というタイミングで、大晦日の夜には思いがけない体験もありました。
★オビドスの記事はこちら

リスボンからの行き方
リスボンのオリエンテ駅バスターミナルから、Flixバスを利用(アプリで事前予約)。
オリエンテ駅は、メトロのレッドライン(Linha Vermelha)でアクセスできます。駅は巨大で、バスターミナルの反対側にはショッピングモールもあるので、早めについた場合は時間を潰すことも可能です。

リスボンからエヴォラまでの所要時間は約1時間20分ですが、経由便だともう少しかかることもあります(復路は経由便だったため2時間15分ほどかかりました)。
料金は往路5.49ユーロ、復路4.49ユーロでしたが、時間帯や経由の有無で4〜10ユーロ程度の幅があるようです(リスボン・エヴォラ間は本数も多く、オンラインまたはアプリで金額・時間ともに確認できます)。
鉄道も通っていますが、バスの方が本数が多く使いやすい印象でした。その他、Rede Expressos社のバスもあり、乗り場はオリエンテ駅のほか、空港やセッテ・リオス(Sete Rios)などからも出ています。
13時にリスボンを出て、のどかな田園風景が広がるポルトガルの大地をひた走り、14時20分頃にエヴォラのバスターミナルに到着。Flixバスは、バスターミナル前の路上に停車。リスボン行きも同じ場所から出発します。
バス・鉄道のチケット予約はOmioが便利。バスも鉄道もまとめて検索・比較でき、そのままオンラインでチケット購入できます。日本語にも対応していて、まとめて管理できるので移動の多い人には使いやすい。ただし、少額ですがサイト手数料がかかるので、もし気になる方はOmioで検索して、バス会社のサイト購入するものもおすすめ。
宿泊:Stay Hotel Évora Centro
今回エヴォラで宿泊したのはStay Hotel Évora Centro。

バスターミナルから徒歩15分ほどで、旧市街(城壁内)に位置していますが、入口からほど近く坂道もないため、スーツケースでも比較的移動しやすく、旧市街の中心となるジラルド広場までも徒歩数分という立地。
3泊で約150ユーロ。別途チェックイン時にCity Taxが4.5ユーロ(1泊1.5ユーロ)かかりました。


部屋いっぱいにダブルベッドがドーンと配置されており、デスクもありますが、狭め。

バスルームもいたってシンプル。ヘアドライヤーはありました。
全体的に古さは否めませんが、許容範囲。
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エヴォラの観光スポット(見どころ)
世界遺産にも登録されているエヴォラ旧市街には、ローマ時代から中世、そして近代に至るまで、様々な時代の面影が凝縮されています。旧市街はコンパクトにまとまっているので、徒歩で回ることができ、主要スポットなら1日あれば回ることができます。
今回実際に訪れたスポットを、いくつかご紹介します。
エヴォラ大聖堂
エヴォラの旧市街で一番の見どころといえるのが、エヴォラ大聖堂。

街を見下ろせる旧市街の高台に位置しており、ジラルド広場から伸びる土産物屋が並ぶ5 de outubro通りを抜けた先にあります。入場料は4ユーロ(2025年12月現在)。
最初の建物は、1186年に着工し1204年に完成。その後何世紀もかけて増改築が行われ、現在の姿になったのは18世紀のこと。ロマネスク様式やゴシック様式など、時代ごとの様式の移り変わりを一つの建物の中で見られるのが特徴です。

尖塔アーチ型の入口は、ポルトガルゴシックの傑作とされ、柱の上には12使徒の像が配置されています。

入場後、まずは2階へ。2階の聖歌隊席からは、大聖堂の内部全体を見渡せます。聖歌隊席の木彫りの彫刻も必見。神話などのモチーフが繊細に表現されています。

続いては屋上へ。屋上からは、エヴォラの市街地とその先に広がるアレンテージョ地方の牧草地帯を一望できます。

眼下に広がるエヴォラの街並みとその先に広がる牧歌的な景観は、絵に描いたような美しさ。個人的にポルトガルの地方の景色が好きで、ここからの眺めもお気に入りの一つ。

14世紀に建設されたゴシック様式の回廊も見応えがあります。

回廊の一角には、この回廊の創建者である14世紀の司教ドン・ペドロの霊廟があります。

アーチ状のヴォールトや、円形窓にはアラビアの影響を受けた幾何学模様も見られるなど、ゴシック様式の特徴が存分に見られます。

回廊の四隅にはそれぞれ4人の福音記者の像が配されています。

回廊から眺める中庭と聖堂も美しく、思わず見入ってしまいます。

回廊の上のテラス部分にも上がることができます。


回廊にある説明によると、テラス部分には14世紀当時のものとされる、この街最古の紋章(ムーア人からエヴォラを奪還したとされるジラルド・ザ・フィアレスを表したもの)と、聖マルティヌスを描いたレリーフも残されています。おそらく上の写真のレリーフだと思われます。

そして、最後に聖堂内部へ。バロック様式の華やかな主祭壇。

天井画もびっしり描かれています。

こちらは最後の晩餐でしょうか。
エヴォラ大聖堂は、回廊や屋上など見どころも多いので、見学時間は最低でも1時間程度見ておくと良さそうです。
エヴォラのローマ神殿
大聖堂からほど近く、北へ100メートルほどの場所に、街の中に突如現れるローマ遺跡があります。

紀元1世紀、アウグストゥス帝の時代に建てられたと考えられている神殿で、コリント式の柱が特徴的です。
長らく「ディアナ神殿」の通称で呼ばれてきましたが、実際には狩猟の女神ディアナに捧げられたという確証はなく、17世紀に生まれた俗説がそのまま定着したものだそう。

崩れてしまってる部分も多いのですが、残っている柱の柱頭に施された装飾はよく保存されていて、2000年近く前のものとは思えないほど。隣接する公園からも神殿の姿がよく見えます。
水道橋(アグア・デ・プラタ水道橋)
城壁内を散策していると、思いがけず水道橋(Aqueduto da Água de Prata)の遺構に出会います。


城壁内に残る水道橋の下には家々が建ち並んでいて、遺跡と生活空間が同居する独特な景観になっています。


これらの家々は、おそらく後年になって建てられたものと思われますが、すっぽり埋め込まれたような景観が興味深かったです。
プーブリコ・デ・エーヴォラ庭園(Jardim Público de Évora)
のんびり散策がてら立ち寄ったのが、こちらの公園。



公園内には、孔雀やカモのような水鳥がたくさんいて、特に孔雀が園内を悠々と歩き回っている様子はなんとも面白い光景でした。


訪れたのがクリスマスシーズンだったこともあり、園内の一角にはユニークなクリスマスツリーのアート作品がたくさん展示されていました。

園内にはかつてのエヴォラ王宮の一部や、「ルイナス・フィンジーダス(Ruínas Fingidas)」と呼ばれる人工の廃墟もあります。
ルイナス・フィンジーダスは、19世紀に公園が作られた際、街中の古い建物の廃材を集めて意図的に”廃墟風”に組み上げたもので、一見本物の遺跡のように見えて実はフェイクだそう。私も後から調べるまで何かの遺跡だと思っていました(騙された!笑)。
骸骨礼拝堂(Capela dos Ossos)
エヴォラのハイライトの一つといえるのが、骸骨礼拝堂。壁や柱に人骨がぎっしりと敷き詰められた独特な空間です。入場料は6ユーロ(2025年12月現在)。

案内板によると、建設は17世紀前半で、ポルトガル国内で現存する最古の「骨の礼拝堂」だそう。当初は煉獄の聖なる魂への祈りを捧げる場として、後には「主の御足跡」信仰の場として使われていたのだとか。

教会を埋め尽くす骨は、修道院に付属していた共同墓地・教会・参事会室・回廊にまつわる埋葬に由来するという説が有力とされています。当時のエヴォラの人々にとって、この地に埋葬されることは望ましい最期の一つとされていて、フランシスコ会の修道服をまとって葬られることは、罪の赦しを保証すると信じられていたそうです。
入口には、「ここにいる我ら骨たちは、汝らの骨を待っている」という意の一文が掲げられていて、無常観を象徴するメッセージとして訪れる人を迎えます。

礼拝堂は三廊式の構造で、16世紀の花崗岩の柱頭と17世紀のアズレージョ(ポルトガルのタイル装飾)の壁を除き、壁一面が骨と頭蓋骨で覆われています。
ヴォールトのアーチ部分に頭蓋骨がずらりと並ぶ様子も、なんというかシュール。

奥にあるマニエリスム様式の祭壇画は、現在は残っていない「パライーゾ(楽園)修道院」から移されたものだそう。
礼拝堂自体はそれほど大きくありませんが、見応えは十分。頭蓋骨や骨がびっしりと並ぶ様子は、迫力満点。ただ、人骨がこれだけ整然と並ぶと、礼拝堂の建築資材の一部になっているせいか、気味悪さは不思議と感じられませんでした。

骸骨礼拝堂の上階は、博物館となっていて、絵画や美術品などが展示されていました。

2階部分の窓からは隣のサンフランシスコ教会の祭壇を眺めることができます。ステンドグラスからの太陽光が神々しい。


また、テラスにも出ることができ(その先にもギャラリーがあり)、白壁とオレンジ屋根の建物が立ち並ぶ旧市街の眺望も楽しめます。
ちなみにこの日、骸骨礼拝堂を見学した後、外に出ると、エヴォラ上空を轟音とともに戦闘機が過ぎ去っていきました。一瞬の出来事で、カメラにおさめることはできませんでしたが、調べてみると、ポルトガルでは、新年の挨拶とパイロットの訓練を兼ねて、年末に戦闘機が国内の主要都市を巡るルートを飛行する特別な伝統行事が毎年行われているそう(へぇぇ)。
年末にポルトガルを訪れる方、運が良ければ戦闘機のご挨拶に出会えるかもしれません。
サンフランシスコ教会(Igreja de São Francisco)
骸骨礼拝堂が併設されているサンフランシスコ教会も見逃せません。

1480〜1510年に建設された、ゴシック・マヌエリーノ様式(ポルトガル独自の後期ゴシック建築に、大航海時代を象徴する装飾が加わった様式)の教会で、単廊式のヴォールト天井としてはポルトガルのゴシック建築の中でも最大級の高さを誇るのだとか。

内部の側廊には18世紀バロック期に手がけられた金箔細工の祭壇が並び、なんともゴテゴテとした豪華さがあります。

ステンドグラスを通して差し込む光がその金の装飾を照らし出す様子は、荘厳という言葉がぴったりの美しさでした。

シンプルが外観と、内部の豪華なバロック装飾の対比が興味深かったです。
こちらの教会は無料で見学可能です。骸骨礼拝堂を訪れる際に、合わせて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
ジラルド広場(Praça do Giraldo)と年越し
エヴォラを訪れたら誰もが一度は立ち寄るのが、旧市街の中心部にあるジラルド広場。


周辺にはカフェやショップが立ち並び、常ににぎやかな雰囲気です。

今回訪れたのがちょうど年末年始で、12月31日から新年にかけて、広場ではライブとカウントダウン、花火が行われました。

流石にずっと外にいるのは、寒くて耐えられないので、一度ホテルで休んでから、23時40分頃にもう一度広場に戻ってみると、そこにはすごい人だかりが。
ポルトガル人アーティストのパフォーマンスが行われていて、その後カウントダウンとともに、年越しの瞬間に花火が打ち上がりました。

打ち上げ場所がどこなのか分からないくらい近い距離での花火で、かなりの迫力。

10分ほどで終わりましたが、その後も音楽が流れ、賑わいはしばらく続きそうな雰囲気でしたが、私はそのままホテルへ戻って就寝。
年越しイベントに参加したのはかれこれ何年ぶりだろう・・・。
エヴォラの年越しは派手すぎず、子供連れの家族も多く見かけ、全体的に穏やかで平和な雰囲気で、一人でも十分楽しめる規模感でした。
まとめ
古代ローマの神殿から、中世の大聖堂、そして骸骨で埋め尽くされた礼拝堂まで。エヴォラは小さな街ながら、歩くだけで何層もの歴史を体感できる場所でした。
年末年始という特別なタイミングに重なったこともあり、メインスクエアでの年越しは、この旅の中でも特に記憶に残る夜になりました。
★ポルトガルのまとめ記事はこちら

★城壁に囲まれた中世の街オビドスの記事はこちら

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