こんにちは。
2025年末〜2026年1月にかけてのポルトガル旅行で、リスボン滞在中に訪れた観光スポットをまとめます。リスボンには2019年に一度訪れているので、ベレン地区やトラム乗車といった前回訪れたスポットは省略。街歩き・カフェ・ショッピングを中心に、気ままに過ごすリスボン滞在にしました。
とはいえ、せっかくなので前回行かなかった場所を中心に、アルファマ地区からバイシャ、シアードまで、いくつか観光スポットにも足を延ばしています。
アルファマ地区
リスボン到着の翌日、アルファマ地区の街歩きに出かけました。前回(2019年)は名物トラムに乗車したので、今回は徒歩で回ってみることに。
グラッサ展望台&グラッサ教会
最初に訪れたのが、グラッサ展望台(Miradouro da Graça)。

曇りがちの天気でしたが、それでもリスボンの市街地を一望でき、テージョ川にかかる橋まで見渡せました。

アルファマ地区のランドマーク的存在、サン・ジョルジェ城も眺めることができます。

そして、広場に面して立つ「グラッサ教会(Igreja da Graça)」も見学。

この教会は13世紀(1271年)に遡る歴史を持つ、アウグスティノ会の修道院として建てられたのが始まりだそう。

現在の姿は18世紀後半(1755年の大地震後)に再建されたもの。

パステル調のカラーで彩られた内部は、バロック〜ロココ様式の装飾が際立っていました。


リスボン大聖堂(Sé de Lisboa)
アルファマ地区のランドマーク的存在といえば、リスボン大聖堂。

2019年は外観だけの見学でしたが、今回は内部もじっくり見学しました。入場料は7€(2025年12月現在。カード可)。
リスボン大聖堂は1150年、レコンキスタ(国土回復運動)でリスボンがムーア人から奪還された直後、初代ポルトガル国王アフォンソ1世の命によって建設が始まった、街で最も古い教会のひとつ。かつてモスクだった場所に建てられたとされており、ロマネスク様式の重厚なファサードに、後年ゴシックや他の様式が積み重なった、まさに「様式の博物館」のような建物。

まずは2階の上部聖歌隊席へ。ここからは大聖堂内部全体が見渡せます。


ファサードの薔薇窓のステンドグラスが美しく、2階のテラスからは大聖堂前広場、その先のテージョ川まで見渡せました。


小さな博物館も併設されていて、調度品や聖具が展示されています。壁や天井の装飾も豪華。

中でも目を引いたのが「聖体顕示台(Lisbon Catedral Monstrance)」。金の台座にダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドなどの宝石がふんだんに埋め込まれていて、とにかくギラギラでまばゆいほどの輝きでした。

大聖堂内部は、石造の重厚な作りですが、主祭壇の天井はパステル調のカラフルな装飾が目を惹きます。クリスマスのデコレーションもあり、華やか。

そして後陣には、いくつものチャペルが並んでいて、ゴシックのヴォールト天井が美しいエリアです。

中でも見応えがあるのが「聖コスメ・聖ダミアン礼拝堂」。14世紀、アフォンソ4世の重臣だったロポ・フェルナンデス・パチェコと、その妻マリア・ヴィラロボスの墓が並んで安置されています。夫の像は剣の柄に手をかけた髭の騎士の姿、妻の像は天蓋の下で祈祷書を読む姿で表されていて、それぞれの足元には犬の彫刻が控えています。


特に犬の彫刻はコミカルな表情で、思わず二度見してしまいました。

入口を入ってすぐ左手にある洗礼堂も見逃せないポイントです。大理石の八角形の洗礼盤を囲むように、青と白のアズレージョで聖アントニオの生涯が描かれています。実はこの洗礼盤は、リスボン生まれの聖アントニオが実際に洗礼を受けたと伝えられている場所なのだそう。
鉄格子の奥に聖人の胸像がひっそりと佇む様子は、厳かな雰囲気を醸し出していました。
アルファマ地区の路地裏
その後はアルファマ地区の路地裏散策へ。

地図を頼りに歩いていたつもりが、いつの間にか違う方向に進んでしまい、目当ての展望スポットには辿り着けませんでした笑。ただ、2019年に訪れたことがあるスポットだったので、今回は無理に探さず諦めることに。路地に迷い込むこと自体も、アルファマらしい楽しみ方かもしれません。

タイル装飾や、土産物屋のタイル、食器などの小物もカラフルで可愛い。思わず集めたくなってしまいます。

お店のディスプレイや店頭に置かれたテーブルと椅子もさりげく絵になります。

突如迷い込んだ路地裏の住宅街。洗濯物が風にはためき、ローカルの人々の生活の営みが感じられてよき。


トラムが通り過ぎるリスボンらしさ満点の景観は、思わず写真におさめたくなります。
サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台
サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台(Miradouro de São Pedro de Alcântara)は、前回訪れた記憶もうっすらありましたが、散策の途中に通りかかったので立ち寄りました。

今回は広場にクリスマスマーケットが出ていて(1月初旬)、賑やかな雰囲気でした。
この日は雨が降ったり止んだりの曇りがちな天気。

ここからはアルファマ地区方面を見渡すことができ、サン・ジョルジェ城の姿も遠くに望めました。

天気が良ければ、もっと開放的な景色が楽しめたはずですが、それでも十分に見応えのある眺めでした。
ロシオ広場
波打つ黒と白のタイル装飾が美しい、リスボンのバイシャ地区を代表する広場。

リスボンを訪れたら誰もが一度は必ず通る場所と言っても過言ではありません。
この波模様の石畳は、1848〜49年にかけて敷かれたのが始まりで、「マール・ラルゴ(大きな海)」と呼ばれるこのデザインは、後にブラジル・リオデジャネイロのコパカバーナ海岸沿いの遊歩道のモデルにもなったのだそうです。
マカオを訪れた際に、セナド広場でも同じような模様を見た記憶。かつてポルトガル領だった土地に、こうして同じ様式・デザインが採用されているのも歴史を知ると興味深い。

中央には初代ブラジル皇帝でもあるペドロ4世の像が立ち、南北にはフランスから運ばれてきた鋳鉄製の噴水が左右対称に配置されています。

噴水の水しぶきとタイルの模様のコントラストが綺麗でした。

このあたり一帯は13世紀から市場として賑わっていた歴史があり、今もリスボンの中心地として賑わっていています。
サン・ドミンゴス教会
ロシオ広場の北東、ほど近くにあるサン・ドミンゴス教会(Igreja de São Domingo)。

外壁は一見普通の教会ですが、一歩足を踏み入れると、その内部の独特な雰囲気に圧倒されます。

石柱がぼこぼこに焼けただれ、天井と壁の一部がオレンジがかった色に染まっているのです。これは装飾ではなく、1959年8月13日に実際に起きた大火災の痕跡。

この教会は13世紀に建てられて以来、1531年の地震、1755年の大地震と、幾度も被害を受けながら再建されてきた歴史を持ちますが、極め付けは1959年の大火災でした。金箔の祭壇や貴重な絵画など、内部の装飾がほぼ完全に焼失。

教会の一角には、火災後の様子を物語る写真が展示されていました。
説明文によると、この悲劇はリスボン市民に深い衝撃を与え、長年サン・ドミンゴスを大切な祈りの場としてきた人々は、事態を受け止めきれず、火災後の数日間、教会周辺の通りや広場に何千人もの市民が集まったといいます。
幸い、司祭館と聖具室は焼失を免れたため、当初は聖具室でミサが続けられ、瓦礫が撤去され壁の安全が確認された後は、屋根のない教会内で折りたたみ椅子を使ってミサを再開。

現在のヴォールト天井と屋根を建設するため一時閉鎖された時期もありましたが、1994年に傷跡を残したまま、しかし厳かな姿で教会は再オープンしました。
現在のヴォールト天井は、元の天井のレイアウトをほぼ忠実に再現しつつ、自然顔料によるスポンジ塗装で仕上げられているそうで、何とも言い難い独特な雰囲気を醸しています。
焼け跡の残る石やひび割れた床、傷ついた彫刻が、天窓から差し込む光の中に静かに佇んでいる光景は、初めて訪れる人に強い印象を残します。
カルモ修道院
リスボン滞在最終日に訪問したのがここカルモ修道院。

シアード地区の丘の上に位置していて、サンタ・ジュスタのリフトを使えば、バイシャ地区からもアクセスしやすい立地です。入場料は7€(2026年1月現在、カード可)。
カルモ修道院は、1389年に建設が始まったゴシック様式の修道院で、かつてはリスボン大聖堂と並び称されるほど壮麗な、街を代表するゴシック建築だったそう。
しかし1755年の大地震で建物の大部分が倒壊し、その後起きた大火災で内部の装飾もほぼ焼失。結局、修道院として再建されることはなく、当時の姿のまま現在まで残されています。

屋根はなく、ゴシックの柱とアーチだけが空を切り取るように残る、なんともフォトジェニックな空間。


彫刻や彫像がいくつも展示されていて、もともとは屋根のある建物だったはずなのに、今はオープンエアーの空間になっているというギャップが不思議な感覚を呼び起こします。教会遺跡のようで、そうでないような、独特な雰囲気でした。

後陣部分(かつての主祭壇があったエリア)だけは屋根が残っていて、現在は考古学博物館として使われています。

中には古いレリーフや彫刻、アズレージョが展示されています。

館内で特に目を引いたのが、ヒンドゥーのレリーフ。案内板には「ヒンドゥーの戦士を描いた中世インドの石碑で、裏面には16世紀ソウザ(プラード)家の紋章」と記されていました。
もともとインドで作られた宗教彫刻が、裏面を貴族の紋章として転用されるという、まったく異なる2つの文化がひとつの石に刻まれ、大航海時代の異文化交錯を物語っています。
この他、地震で建物が崩れていく様子を再現したアニメーション映像も上映されていました。
この一角だけ倒壊を免れて天井が残っており、そのまま博物館として生かされているというギャップが興味深かったです。
まとめ
丘の上の教会から、火災の傷跡をそのまま残す教会、そして地震で崩れたまま博物館となった修道院まで。リスボンは、歩くほどに時代の重なりと、街が経験してきた災禍の記憶を感じられる街。中でもカルモ修道院の、屋根のないゴシックの空間は、これまで見てきたどんな遺跡とも違う独特な雰囲気で、とても印象に残っています。
今回は自分のペースで自由に歩きましたが、アルファマ地区は路地が入り組んでいるので、日程が限られていて、効率よく回りたい方はガイド付きウォーキングツアーを利用するのも一つの手です。

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