こんにちは。
マデイラ島のハイキングで「ピコ・ルイボ」「ピコ・ド・アレエイロ」と聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。マデイラ最高峰(1862m)「ピコ・ルイボ(Pico Ruivo)」と、標高1818mの「ピコ・ド・アレエイロ(Pico do Areeiro)」を結ぶ縦走ルート(PR1)は、マデイラ島観光で最も人気のあるハイキングコースのひとつです。
ただし、私が訪れた2026年1月時点では、PR1トレイルの一部が崖崩れの影響で閉鎖中でした。
そのためこの記事では、
- 開通時のPR1(ヴェレダ・ドゥ・アレエイロ)の概要
- 閉鎖時の代替コース:PR3(ヴェレダ・ドゥ・ブーロ)
- レンタカーなしでの行き方
をまとめます。マデイラのハイキングコースは、全体を通してよく整備されているので、晴れの日はもちろん、私が経験したように雨・霧・強風というかなりの悪天候でも、準備をして望めば楽しむことができます。
ピコ・ド・アレエイロとPR1コースとは
ピコ・ド・アレエイロはマデイラ島で3番目に高い山(標高1818m)で、車でアクセスできる展望台があります。晴れた日には雲海の上に顔を出す尾根と大西洋を一望でき、日の出の名所としても有名です。
PR1「ヴェレダ・ドゥ・アレエイロ(Vereda do Areeiro)」は、このピコ・ド・アレエイロを出発点に、マデイラ最高峰ピコ・ルイボ(1862m)までを結ぶ縦走ルート。切り立った岩峰が連なるダイナミックな稜線歩きとして、マデイラで最も人気の高いハイキングコースの一つです。
PR1コース概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 距離 | 片道約9km(ピコ・ド・アレエイロ〜ピコ・ルイボ) |
| 所要時間 | 片道3〜4時間 |
| 難易度 | 中〜上級 |
| 入場料 | 10.50€ ※2026年4月より |
※2026年1月時点でPR1の一部区間が崖崩れにより閉鎖中でしたが、4月に再オープンしたようです。
※2026年1月に導入されたマデイラ島のハイキングコースの料金・支払いシステム(オンライン)の詳細はこちら→www.ourmadeira.com
マデイラのハイキングコースの入場チケットは、マデイラ政府のサイトで予約・購入可能です。事前に購入しておくことをおすすめします。購入後に登録したメールに届くチケット(PDF)のQRコードを、入口にいる係員に提示して入場します。
私が歩いたコース:PR1一部+PR3
PR1が閉鎖中だったため、実際に歩いたのは以下の2コースです。
① PR1「天国への階段(Stairway to Heaven Trail)」一部区間
ピコ・ド・アレエイロから①Ninho da Manta展望台に立ち寄り、②Pedra Rija展望台で折り返し。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 距離 | 往復約2.5km |
| 所要時間 | 40〜50分 |
| 難易度 | 中級(整備されてて歩きやすい。ただし悪天候時は注意) |

💡マデイラのハイキングコースで覚えておきたいサイン
黄色と赤の並行線(=)ならそのまま進んでOK。×はルート外れてるので引き返しましょう。右向きの折れ線は右折、左向きは左折。
コース上に定期的に出てくる(木の板に描かれた標識)ので、チェックしてみてくださいね。
② PR3「ヴェレダ・ドゥ・ブーロ(Vereda do Burro:ロバの道)」
PR1の代替として、ツアー会社から提案されたのがピコ・ド・アレエイロからフンシャル・エコロジーパーク(Ribeira das Cales駐車場)までの「PR3(ヴェレダ・ドゥ・ブーロ)」。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 距離 | 片道約7.3km(ゴール地点はフンシャル・エコロジーパーク) |
| 所要時間 | 約2.5時間 |
| 難易度 | 中級(ほぼ下り。雨の日は滑りやすい) |
| 特徴 | スタートとゴールが異なる縦走型 |
今回、PR1(一部区間)+PR3のトータルのハイキング時間は約3〜3.5時間(悪天候でも)。送迎サービスで確保できた自由時間は約5時間あったので、十分余裕を持って楽しめました。
行き方(レンタカーなしの場合)
ピコ・ド・アレエイロはフンシャルから車で約1時間の山岳エリア。レンタカーなしの場合は基本的にはタクシー(Boltなど配車アプリも可)か送迎サービス、ツアー利用となります。
PR1やPR3のようにスタート地点とゴール地点が異なるコースでは、往復で別々の場所に車を手配する必要があります。そのため、送迎サービスやツアーを使うのが最も効率的です。
送迎サービス
私が利用したのはGetYourGuideで予約できる、往復送迎サービス(予約自体は、PR1の送迎サービスですが、通行止めだったためPR3に振替)。
料金: 約32€(1,174バーツ、2026年1月時点)
サービス内容:
- フンシャルおよび周辺のホテルまでピックアップ ※混載(最大8名)のため全員ピックアップするのに1時間強かかる場合あり
- ピコ・ド・アレエイロまで送迎、ドライバーよりルートのブリーフィング
- 現地で約5時間の自由時間
- PR3のゴール地点「フンシャル・エコロジーパーク(Ribeira das Cales駐車場)」からホテルまで送迎
スタートとゴールが別々になるPR1やPR3を歩く場合は、このサービスが特に重宝します。ゴール地点まで迎えに来てもらえるのは非常に助かりました。
実際に歩いたコースレポート
この日、フンシャルは晴れていましたが、山間部に入ると雨が降り始めました。ドライバーさん曰く「昨日よりはマシ」とのこと。一抹の不安を抱えつつ、標高1818mに位置するピコ・ド・アレエイロに到着時の天候は雨・風・濃霧・寒さの4重苦。
ドライバーさんよりPR1とPR3の簡単なルート説明を聞いた後、ここからは各自自由にハイキングスタート。
ちなみにピコ・ド・アレエイロのスタート地点にはカフェテリアと土産物屋があります。トイレ(有料)も併設されているので、ハイキング前に利用可能です。
① PR1「天国への階段」〜閉鎖地点まで往復
天気が良ければ切り立った岩峰の連なる稜線が望めるはずですが、この日は数メートル先もよく見えない状態。それでもPR1の閉鎖地点(Pedra Rija展望台)まではハイキングが可能でした。

視界は非常に悪く、雨風+気温もかなり低く(0℃前後)なかなかに過酷なハイキング。

ただトレイル自体はかなり整備されていて、歩きやすい。

10分ほどで最初の展望スポットに到着。
残念ながら濃霧でビックリするくらい全く何も見えない。天気ばっかりは仕方ない・・・
長居しても晴れそうにないので、先を急ぎます。

すると今度は、両側が切り立った崖の細い稜線のトレイルが出現。
もちろん両サイドの景色は全く見えませんが、なんとも足がすくむようなスリリングな場所であることは伝わってきました。
これが天国への階段なのか・・・「晴れた時にもう一度来たいな」と思いつつ、雨の中で突風が吹くと少し恐怖を感じました・・・両サイドのロープがなければもっと怖かったかも。

そして、少し進むとPedra Rija展望台に到着。ただし、何度も言いますが、何も見えません。

Pedra Rija展望台の少し先で行き止まりで、来た道を引き返します。

階段のアップダウンで息も絶え絶え(それは体力の問題)・・・

雨風にさらされ、寒さの中、足元に集中しつつ、修行のような時間でしたが、霧の切れ間から一瞬だけ太陽の光が差した瞬間は、「あ、天国への道かも」と思いました。
晴れていれば天国だけれども、雨なら地獄もしくは、ただの修行・・・。
それがピコ・ド・アレエイロのハイキング。
わずか往復40〜50分ほどでしたが、貴重な体験となりました。
② PR3「ヴェレダ・ドゥ・ブーロ」〜フンシャル・エコロジーパークへ
ピコ・ド・アレエイロの出発地点に戻り、続いてはPR3へ。

PR3はほぼ下りのルートで、ピコ・ド・アレエイロからフンシャル・エコロジーパーク(Ribeira das Cales駐車場)まで歩きます。

PR3は、途中車道に2回ほど出ます。

先ほどのピコ・ド・アレエイロの山頂付近の荒涼とした岩場とは対照的に、PR3は緑豊かな森や渓流が続く穏やかなルート。
途中雨が止み、雲の切れ間から晴れ間が見えた瞬間は、その美しい景観に思わず立ち止まってしまいました。

トレイルは、連日の雨の影響もあり、ぬかるんでいるところもしばしば。

2度目の車道を渡ったあと、標識に沿って進むと背の低い木々が生い茂る山道が続きます。

さっき一瞬晴れたかと思えば、またしても深い霧に覆われて五里霧中。

先が見えない不安を抱えつつ、しばらく歩くと開けた場所に出て、古い建物が出現。

雨でぬかるんだ場所だけでなく、小川が氾濫して、トレイルが水浸しになっている場所もしばしば。

沢渡りで靴が水に浸かる場所もあるので、防水シューズがおすすめ。

小さな滝になっている場も。石の上は不安定で滑りやすいので、注意が必要です。

ゴール1km手前になると背の高い木々が生い茂る林が出現します。
途中休憩なしにここまで歩いてきたので(雨も降っていて地面が濡れていたので座って休めるところがなかった)、このあたりで立ったまま持ってきたサンドウィッチをかじり、ランチ休憩。


小休憩の後、林を抜けるとロバ小屋発見。「ロバの道(Vereda do Burro)」の名の由来を感じさせます。
ハイキング前にドライバーさんから、「1頭やんちゃなロバがいるから見つけてみて。すぐにわかるよ」とだけ言われ、???だったのですが、ここに来てすぐにわかりました。
1頭だけ明らかに、雄叫びをあげている子がいました笑

ロバ小屋を眺めていると、人懐っこい1頭のロバが近づいてきました。餌がもらえると思ったのかな・・・
「ごめんよ。私、君にあげる食べ物持ってないよ・・・」と言って、バイバイ。

最後にこの橋を渡ったら、ゴール付近にある小さなカフェ「Forest Food & Coffee」に到着!

迎えの車を待ちながら一息つきました。バニラフレーバーのコーヒーが冷えた体に染み渡りました。

山頂はあんなに荒れていたのに、フンシャル近郊まで下りてきたら、この通り快晴。
車窓の外に広がる青い空を見て、改めてマデイラ島の天候の気まぐれさを実感しました。
持ち物・服装チェックリスト
季節共通
- トレッキングシューズ
- 飲料水
- 軽食・スナック
- ウインドブレーカー(山頂付近は強風)
- カメラまたはスマートフォン
夏(6月〜8月)
- 帽子・サングラス・日焼け止め
- 飲料水(多めに)
冬(11月〜2月)
- レインコートまたはレインポンチョ(必須)
- 重ね着できる防寒ウェア
- 手袋(山頂付近は気温が低い)
- 防水トレッキングシューズ(雨・水たまり対策)
ピコ・ド・アレエイロをもっと楽しむためのポイント
天気次第で別世界になる
マデイラの山岳エリアは、フンシャルが晴れていても曇り・霧・雨ということが珍しくありません。特に冬(11〜2月)は天気が不安定です。とはいえ、霧の中の修行ハイキングもそれはそれで記憶に残る体験。あまり天気に神経質になりすぎず、当日の状況に合わせて楽しむ気持ちで臨むのがおすすめです。
滞在中の天気予報は要チェック。こちらのサイトが細かくてわかりやすいです→www.ipma.pt
サンライズツアーも人気
晴れた日のピコ・ド・アレエイロは、雲海の上に山々が顔を出す幻想的な日の出スポットとして有名です。早起きが得意な方はサンライズツアーへの参加も検討してみてはいかがでしょうか。
オープン状況の事前確認を
PR1に限らずですが、マデイラのハイキングコースは、天候や崖崩れ等により、閉鎖(一部閉鎖の場合もあり)されていることもあります。訪問前に必ず最新情報を確認することをおすすめします。
まとめ
ピコ・ド・アレエイロ〜PR3のハイキングは、今回のような悪天候でも十分楽しめるコースでした。PR1が閉鎖中であっても、PR3という代替ルートがあるので空振りになることはありません。
特にPR3は、ピコ・ド・アレエイロの荒々しい山頂とは対照的な緑の森と渓流が続くルートで、コース全体を通じて変化に富んだ自然を楽しむことができます。
スタートとゴールが異なるため、送迎サービスを使うのが最も効率的。疲れた後にホテルまで送り届けてもらえるのは、一人旅にとって特にありがたかったです。



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