【シチリア島】冬でも楽しめる海岸リゾート、チェファル〜イタリアで最も美しい村は伊達じゃない

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こんにちは。

4泊したパレルモを後にして次に向かったのは、不朽の名作映画「ニュー・シネマ・パラダイス(Nuovo Cinema Paradiso)」(1988年)のロケ地として知られるチェファル。夏はビーチリゾートして人気があるようです。パレルモからは日帰りでも訪れることができますが、せっかくなので1泊することにしました。

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パレルモからチェファルへの行き方

チェファルはパレルモから東に約60km。パレルモ中央駅から電車(Trenitalia)で約50分ほどで到着します。

旧市街の宿からパレルモ中央駅までは歩いて行ったんですが、パレルモの目抜き通りのマクエダ通りは、中央駅に近づくにつれ、独特な雰囲気で少し治安が悪そうな感じがしました。

無事駅に着いて、チケットを券売機で購入しようとしたら、何台か試すもののクレジットカードは通信エラーかシステムエラーで反応せず、ようやく使えそうな券売機(コインのみ)を見つけるも、前の人がコインを大量に入れた後、結局買えずにエラーとなっていたので、諦めて窓口の列に並ぶことに・・・。電車の時間が迫っていたのでちょっと焦りましたが、無事間に合いました!(窓口はクレカOK)料金は片道7.10€(2024年12月現在)

割と新しそうな車両はHITACHI製。ヨーロッパでも日本製車両が使われているんですね。

山々が連なるのどかな景観を眺めながめていたら、あっという間にチェファルに到着。

結構たくさんの人が下車。ほとんどが観光客と思われます。

反対側を見ると、チェファルを象徴する岩山「ラ・ロッカ」が見え、一気にテンションが上がりました。

旧市街のアパートに民泊

今回のシチリア旅行は、全て民泊にしました。バジェットホテルだと古めの狭い部屋が多かった印象でしたが、民泊は建物が古くてもリノベーションしていて、ホテルより広いことが多かったです。

チェファルで宿泊したのは、チェファル大聖堂の程近くの路地にある「Casa Smeraldo」。駅からは徒歩15分ほどですが、旧市街に入ると石畳になり、宿の近くの道は特に凸凹で少し辛かった。

宿に到着したのは朝10:30頃。建物の前あたりに着いて、きょろきょろしていたら、2階からシチリアの明るいマンマがイタリア語で声をかけてくれ、無事入ることができました!

事前に連絡した時に、チェックインの15時まで荷物を預かってくれるとのことだったので、荷物を置いて観光に出かけようと思ったら、すでに部屋の用意ができているので、使っていいよとのこと。ラッキー。

お部屋は、ダブルベッドと小さなテーブル、クローゼット、ミニキッチン、バスルームのスタジオルームタイプ。

こちらのオーナーさんは、60代か70代の女性で英語を全く話さない人でしたが、Google翻訳が強い味方。文明の利器を活用して問題なく意思疎通ができちゃう時代。ありがたい。

直前予約でしたが、Agodaで1泊50€ほど(1825バーツ)でした。

チェファルの観光スポット3選

チェファルは小さな町なので、ラ・ロッカのハイキングも含め旧市街だけならパレルモから日帰りでも十分楽しめます。

チェファル大聖堂(Duomo di Cefalù)

まずは、チェファルのランドマークとなっているチェファル大聖堂へ。

ノルマン様式のチェファル大聖堂は、「パレルモのアラブ=ノルマン様式建造物群およびチェファル大聖堂、モンレアーレ大聖堂」として世界遺産に登録されています。

12世紀から13世紀にかけて建設され、尖塔は15世紀に追加されたそうです。左右で微妙にデザインが異なります。

背後にはラ・ロッカがそびえ、まるで城塞のような雰囲気の外観。中世の面影を今にとどめています。

大聖堂前広場には、カフェがあり、観光客で賑わっていました。

日が暮れると、広場に灯りが灯り、昼間とは別の顔を見せてくれます。

大聖堂内部は無料で見学できます。同じく世界遺産に登録されているノルマン様式のパラティーナ礼拝堂(パレルモ)やモンレアーレ大聖堂に比べるとかなりシンプルなインテリア。

身廊の内装がシンプルな分、主祭壇の黄金のモザイク画が引き立ちます。手前の壁や天井の細かな彫刻装飾も美しい。

ドーム天井にはキリスト、その下に聖母マリアと4人の天使、さらにその下には聖人が描かれています。

左の側廊には白を基調としたエレガントな礼拝堂がありました。

壁側に無造作に飾られていたアラブ風のモザイク。元々は床にあったものでしょうか。

ちなみにチェファル大聖堂の回廊(有料)も見どころの一つだそうで、モンレアーレ大聖堂の回廊のモデルになったそう。私が訪れた時は、公開されていなかったようです(気づかなかっただけかもしれません)。その他、塔や屋上、聖具室なども有料でアクセスできるようです。

チェファル桟橋&旧港ビーチ

大聖堂から西に下ったところある、ヴィットレオ・エマヌエーレ通りには、ビーチに抜けるペスカラ門があります。ここから眺めるシチリアブルーの海もステキ。

門を抜けると、小さなビーチがあり、その横には桟橋があります。かつてはここが港だったようです。

桟橋からは、チェファルを象徴するラ・ロッカと旧市街を眺められます。12月なのにビキニで日光浴する強者もいました。晴れていれば日中はポカポカ陽気ですが、コートや長袖で歩いている人たちとビキニでビーチでくつろぐ人の対比がなんともおもしろい。

海水の透明度はとっても高くて本当にキレイ。夏はパラソルが並ぶビーチになるようです。夏に来たらきっと泳ぎたくなるだろうなぁ。

ラ・ロッカ

チェファルを象徴するランドマーク「ラ・ロッカ」。ハイキングスポットとして親しまれているようで、私も上まで登ってみました。ここが思いの外、素晴らしく私的にはチェファルのハイライト!

登山口はこちら↓

上の写真の階段を上がっていくと、チケット券売機があります。入場料は5€で、クレジットカード払いも可。

チケットのコードをかざしてゲートを通ります。帰りも同じくチケットのコードをかざして出ます。(チケット紛失には注意。ただゲート横から出れます)

登山道は比較的整備されています。

少し登っていくと、この景色。すでに美しい。

地中海っぽい、独特な植生。上に行くに従って岩がゴロゴロした険しい道に。

12月でも歩いているとかなり暑かった。半袖で十分。冬に訪れる方は、脱ぎ着できるような服装で重ね着して行くのがおすすめです。あと水もお忘れなく!たしか入口以外は売店はなかったと思います。

上の方まで上がってくると、動物の鳴き声が聞こえてきて、草むらを見るとヤギ?みたいな動物の群れ。こんなところにヤギ!?と、少し驚きましたが、観光客の注目を集めていました。

途中で道がいくつか分かれていますが、ズンズンと上へ登って行き、40分ほどで登頂。頂上にはチェファル城の遺跡があります。お城は基礎部分の遺構がわずかにあるのみで、城壁がところどこに残っています。

案内板によると、古くはギリシャ時代、特にヘレニズム・ローマ時代(紀元前)からこの頂上には見張り台などの建造物が作られていたそう。

チェファルの東側の眼下にはマリーナがありました。コバルトブルーの美しい地中海。

入り組んだ海岸線。こうして見るとシチリア島って平地はほとんどないんだなあと気付かされます。

ずっと見ていても全然飽きません。

景色を眺めていると、近くにいた男性が写真を撮ってあげると声をかけてくれ、せっかくなので撮ってもらうことに。

聞くと、ドイツ在住のロシア人移民だそう。クリスマス休暇で親子(父、母、息子)で1週間ほどシチリアに旅行にきてるんだとか。お父さんは英語はあまり得意ではないとのことで、息子さんが通訳。お母さんは足が悪くて、途中で登るのを諦めてしまったそう。

少し立ち話をして、お別れしたんですが、下山してる途中で再び会って、合流したお母さんとも挨拶を交わし、さようなら。仲良し家族で微笑ましい。こういう何気ない出会いが意外と思い出に残ってたりします。

下りは、まだ行ってなかった別のポイントへ。ビューポイントからはチェファル大聖堂と赤い屋根が並ぶ旧市街を一望。

どことなく、クロアチアのドブロブニクの景観に似てる気がしました。中世の時代には同じ国家(文化圏)だったのでしょうか。

たっぷり景色を堪能して、1時間40分ほどで下山。食べ物の持ち込みができるかは不明ですが、スナック類を持ってピクニックをするのも良さそう。山頂のみなら1時間程度あれば往復できますが、時間を取ってラ・ロッカ探索を楽しむのがおすすめ。

チェファルの街歩き

チェファルは、街並み自体が美しく、街歩きだけでも十分楽しめます。小さな路地に入ると中世にタイムスリップしたような雰囲気も味わえます。

イスラム建築っぽい名残りが見られる建物があったり。

カラフルな陶器の鉢植えが並ぶ階段があったり。

一段一段異なるタイル装飾が施された階段も。

坂道が多く、上を見上げると岩肌が迫り来る。

右か左か、、、分かれ道。

路地の先には大聖堂の尖塔。両脇にはチェファルの人々の生活が息づいています。

お店のディスプレイも可愛くて、ついつい立ち止まってしまいます。

民家の玄関の両脇にライオン像。洋の東西を問わず、ライオンやシーサー、狛犬とかの猛獣は守神なんですね。

夜はライトアップが美しい。

チェファルのグルメスポット

チェファルの旧市街にはあちこちにカフェやレストランが点在しています。

Mas Que Nada

ランチで見つけたお店「Mas Que Nada」。

駅から大聖堂までのメインストリート沿いの階段を少し下った場所にあります。テラス席もありますが、店内も壁一面がガラス張りで開放感があります。

こちらで頼んだのは、ソーセージと野菜とマッシュルームのホームメイドパスタ。

シチリアのブジアーテ(ねじりパスタ)を使ったパスタ。もちもち食感がクセになる。

お供には白ワイン。

食後には店員さんが勧めてくれたシチリアの伝統スイーツ「Testa di turco(テスタ・ディ・トゥルコ)」をいただきました。

パスタ生地にミルククリームを重ねて、シナモンとチョコチップを振りかけたデザート。素朴な味わいでした。グラスワイン、パスタ、デザートにコペルト(席料)含め合計25.50€。

店員さんもフレンドリーで気持ちよく食事を楽しむことができました。

Sfrigola

パレルモでも立ち寄ったアランチーナ専門店「Sfrigola」。チェファルにも店舗がありました。

アランチーナは小腹が減った時の強い味方で、ファストフード的な立ち位置。

何味か忘れましたが、お肉がゴロっとたっぷり入っていて、これだけで結構お腹いっぱいに。

(番外編)Bar Duomo

大聖堂前のカフェバー。

ここでは食べていないんですが、ショーケースに並ぶケーキ類が美味しそうでした。

ちなみに全長1kmほどあるチェファルビーチ沿いはプロムナードがあります。チェファルに宿泊する際は、早朝散策におすすめ。カフェもあるので、散歩がてら立ち寄ってのんびり海を眺めるもよさそうです。

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